第34話:【豆知識】アパートローンで融資を受けやすい人・受けにくい人の特徴
アパートローン(不動産投資ローン)の審査は、住宅ローンとは比べ物にならないくらい厳しい——これは多くの大家さんが実感していることです。
ここでは、融資を受けやすい人・受けにくい人の特徴を整理し、ダメだった時の対処法もお伝えします。
アパートローン審査で見られる3つのポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 個人属性 | 年収・勤務先・勤続年数・年齢・健康状態 |
| 物件評価 | 収益性(利回り)・担保価値・立地・築年数 |
| 既存借入 | 信用情報・他の借入額・返済比率 |
この3つを総合的に見て、金融機関が「貸しても回収できる」と判断すれば融資が出ます。
融資を受けやすい人の特徴
1. 年収が高い
金融機関ごとに目安は異なりますが、一般的に高年収ほど審査が通りやすい傾向があります。
- メガバンク:年収1,000万円以上が一つの目安と言われることが多い
- 地方銀行:年収700万円前後が一つの目安(地域や取引実績で大きく異なる)
- 信用金庫・信用組合:年収500万円程度から可能なケースも(個別判断)
実際には地域・物件・取引実績で大きく変わるため、これらは固定的な基準ではありません。
2. 安定した職業
- 公務員
- 大企業の正社員
- 医師・弁護士・税理士などの士業
- 上場企業役員
3. 自己資金がある
かつてフルローン(自己資金ほぼゼロ)が一般的だった時期もありましたが、現在はフルローンは以前より厳しくなっています。
自己資金1割以上を重視する金融機関も多く、自己資金が厚いほど審査は通りやすくなります(金融機関により基準は異なる)。
4. 既存物件で実績あり
すでに不動産経営の実績(家賃収入が安定している、滞納が少ない等)があると、次の融資も通りやすくなります。
5. 既存借入が少ない
住宅ローン・カードローン・自動車ローンなどが少ない方が有利。
6. 健康状態が良い
主流のアパートローンでは団体信用生命保険(団信)への加入が条件になることが多いです。
ただし、健康面に不安がある人向けに、ワイド団信(加入条件が緩和されたもの)や、団信加入が任意の商品もあります。
融資を受けにくい人の特徴
1. 年収が低い
年収300万円台以下だと、メガバンク・地銀での融資はかなり厳しい傾向。
2. 自営業・フリーランス・転職直後
収入の安定性が見えにくいため、銀行側は慎重になります。
3. 自己資金が極端に少ない
最近はフルローン希望に対してより慎重な姿勢の金融機関が増えています。
4. 信用情報に傷あり
クレジットカードの延滞、消費者金融からの借入歴、債務整理経験などはマイナス材料。
5. 既存借入が多い
住宅ローン残高・カードローン・複数の不動産ローン保有などで「返済比率」が高いと厳しい。
6. 健康状態に問題あり
通常の団信に加入できない場合、ワイド団信や団信不要の商品を検討することになります。
金融機関別の傾向(あくまで一般論)
| 金融機関 | 審査の傾向 | 金利 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| メガバンク | 厳しめ | 低い | 高属性向け。取引実績重視 |
| 地方銀行 | 中間 | 中間 | 地域による。物件所在地と関係 |
| 信用金庫・信用組合 | 中間〜緩め | 中間 | エリア限定。地域貢献を重視 |
| 日本政策金融公庫 | 比較的緩め | 中間(固定金利が中心) | **「事業資金」**として融資。事業性ある資金供給 |
| ノンバンク | 緩め | 高い | 属性が厳しい人向け。金利は割高 |
⚠️ 公庫について補足:日本政策金融公庫は、事業資金(小規模事業者向け)を扱う機関です。一般的な「投資用アパートローン」とは別物で、事業性のある資金として借りる整理になります。融資の制度・上限は案件により大きく異なります。
私の経験:都銀NG、公庫でOK(個別事例)
第11話でも書きましたが、2棟目の建築時、都銀では事実上お断りでした。
そこで、日本政策金融公庫に相談したところ、私のケースでは法人名義で融資を受けることができました。
ただし、公庫の融資は案件ごとに条件が大きく異なるため、これはあくまで一つの事例として参考にしてください。
「断られた = 終わり」ではない——これが大きな学びでした。
なお、銀行によって融資基準や担保評価の考え方は違いますし、それが変わることもあります。また、不動産会社から情報を得られることもあります。
ダメだった時の対処法
① 複数の金融機関を当たる
メガバンクでダメでも、地銀・信金・公庫なら通る可能性があります。複数の金融機関に並行して打診するのが一般的です。
② 自己資金を厚くする
頭金を物件価格の20〜30%にすると、審査基準が大きく緩むことがあります(金融機関による)。
③ 物件を見直す
「物件評価」がネックなら、別の物件(より収益性が高い・立地が良い)に切り替えるのも手。
④ 法人化を検討
個人で借入が多い場合、新規に法人を設立して融資を受けるという選択肢もあります(属性が変わる)。
⑤ 信用情報の確認
CIC・JICC・全国銀行協会で信用情報を取り寄せ、傷があれば改善を待つ。
まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 総合判断 | 融資のしやすさは「属性 × 物件 × 既存借入」 |
| 基準は目安 | 金融機関ごとに基準が異なる——目安はあくまで目安 |
| 並行打診 | 複数の金融機関に並行打診するのが一般的 |
| 打開策 | 自己資金を厚くする・物件を変える・法人化 |
| 諦めない | 「断られた = 終わり」ではない |
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